SSブログ

米澤穂信 『夏期限定トロピカルパフェ事件』 [感想>一般文芸]

シリーズ2巻目。ひたすら『小市民』を目指す小鳩くんと小佐内さんの高校2年夏休みのお話。



最初は「シリーズ短編?」と思っていたのですが、どうやら所々に伏線がきちんと張られているちゃんとした長編で、面白かったです。一言で言うなら、『ブラック小佐内さんの掌で知らず踊らされていた小鳩くん』って感じでしょうか。

第一章の「シャルロットだけは僕のもの」の小鳩くんが「萌え」でした。甘いもの苦手なのにねえ。あと小佐内さんの過去が気になります。この子は一体どんな黒いことをしてきたんだか。小佐内さん特選のスイーツを甘いもん苦手の小鳩くんと二人で制覇していく辺りは、どこにでもいそうなカップルに見えるんだよなあ、この二人。そういう関係は全くないのに何でそこから先に発展しないんだろう…。

色々事件があって、ラストで互恵関係(って、いわゆる「友達以上恋人未満」って奴だよな)を解消してしまうわけですが、その後が気になります。続きの『秋期限定栗きんとん事件』は手元にあるんだよなー。でもこれ、続きが出るまでが長いんですよね。リアルタイムで読んでた人とかは結構やきもきしていそうな気がする。

このシリーズ、いわゆるミステリですが、死体だとかは全く出てこない日常の謎を主体としたミステリなので、そういう派手さを求める人には向かないかもしれないです。普通にラノベ程度の心構えで読めば大人でも結構楽しめると思います。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントの受付は締め切りました

トラックバック 0

6月の積読その2。痛恨のミス。 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。