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高遠琉加 『唇にキス 舌の上に愛』 [感想>BL本]

蒸してて今日も暑いです。
エアコンを入れるには微妙な温度なので、
冷凍庫で冷やしておいた保冷剤(ケーキ買うと付いてくるアレ)を、
巻きつけて頑張っております…。

今後の身の振り方を考えつつ、
随分前に読んだ本の感想です。
私、本って押し入れに保管していたのですが、
要領が悪いのか容量オーバーになりそうで、
ちょっと本格的な本棚かカラーボックス多数の購入を考えています。
その前に透明ブックカバー掛けもやっちゃいたいんだけどね。
野望は無謀に終わるかどうなるか。

シリーズ最終巻。無茶苦茶なところで終っていた2巻目の続きです。

瀟洒な一軒家のフレンチレストラン『ル・ジャルダン・デ・レーヴ』。支配人として出向してきた理人には、この店を足掛かりにフレンチの老舗『ゴルド』を買収するという目的があった。上司の叶はよき理解者だが、父に遺棄された理人は当時の思い出に絡む叶の想いを受け止めることができない。その理人の心をさらにかき乱すのは、シェフという立場を超え内面に迫ってくる久我の存在だった。怖いのに優しくて、出会ったときから自分を壊してしまうとわかっていた男――。嵐のように奪われた一夜が明け、理人の前にいたのはしかし――。(裏表紙より引用)

あらすじ打ち込んでいて思ったのですが、
理人って「出向社員」だったんだよな…。
出向というからには元にいた部署に戻るなり、
どこか新しい部署に飛ばされたりというのもあるわけですが、
冒頭からそうなります。
新しく入った社員は理人とは真逆の人間で、
しかも「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」自体も何やら変わり始めるようです。

思い出を払拭して新しくやり直すために、
原点たる「ゴルド」の買収を夢見ていた理人ですが、
色々なことが重なって夢だったそれが現実になりつつあります。
でもそれを手にするには「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」を手放さなければならない。
過去をとるか現実の帰る場所を取るかで、
理人は迷うことになります。
もし「ゴルド」を買収できるなら、
そういう二者択一も迫られるんじゃないかなーとは思ってはいましたが、
(1巻読んだ時はそんな風に思っていた)本当に迫られるとは…。
過去を取るか未来を取るかを問われてるんだよな、コレは。

この巻はレストランの話というよりも会社経営の話の方が多めだったな。
修司のフランス修行時代のエピソードも入っています。
現在の料理に関する持論はここで培われたのかな。

叶がなー。何となく理人に気があるんじゃないかと1巻の頃から思っていたのですが、
告白しましたねー。その場で玉砕したけど。
理人は元々ストレートだからこういう反応はアリだと思うよ。
でもどうにも叶の存在ってのがどうも合わないと思うのは私だけだろうか…なんつうか、
一つ余計というか何というか。

理人の食の興味のなさも改善され、
ラストでは修司と料理をするまでに至っていますが、
理人はきっと料理できない人なんだね…。
案外簡単な料理でも失敗するんじゃないか?

一気に三冊読めました。
総括すると「BLで『王様のレストラン』なお話」になるのかな。
長編として読むには三冊って丁度いい分量かもしれない。
ダレる間がないから。
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